薬局ブログ 8/16 「子供の薬の飲ませかた」
小児科に掛かられたお母さんから「お薬の飲ませ方が難しい」、というお話をいただきました。
お子さまへのお薬の飲ませ方で苦戦しているご家庭は多く、薬局でも飲ませやすい方法をお伝えしているところではありますが一筋縄ではいかない様子…。
最近は製剤技術の進歩もあり、苦味が少なかったり、甘みでコーティングされているお薬も増えてきています。
しかし、必ずしも全ての病気で味のいいお薬を選択できるわけではありません。
今回はそんなちびっ子へのお薬の飲ませ方のコツ+αを書いていきたいと思います!
~ちびっ子への薬の飲ませ方~
・シロップ薬編・
小児用のシロップ薬は大半が飲みやすいよう甘みをつけてあり、飲んでくれないと相談されることは少ないように感じます。
味が濃すぎて飲みにくかったり、とろみが苦手な場合は少量の水で薄めると飲みやすくなることがあります。ジュースが飲める年齢であれば好きな飲料に混ぜ、中でもリンゴジュースは飲ませやすさのトップに来ることが多いように感じます。リンゴジュース特有のねっとりとした甘さがうまくお薬の味をマスクしてくれるようです。
・粉薬編・
やはりこちらのほうがシロップ薬よりも飲ませにくいと聞くことが多いです。
粉薬には大きく2種類あり、水に溶かしやすい(懸濁しやすい)タイプとそうでないものに分かれます。
前者はお薬の名前の最後に”シロップ用”や”ドライシロップ(DS)”と書かれています。水に溶かしやすいよう工夫されているため、少量の水と混ぜるとすぐにサラッとした液体になってくれます。後者では水と混ぜることは可能ですが、うまく分散せず底に残ってしまうことがあります。こちらの場合は数滴の水で小さなお団子状にまとめると口の中でお薬の味が広がりにくくなります。
苦味の出てしまうお薬ではアイスクリーム(とくにチョコレートやココア系)と混ぜるようお伝えすることがあります。冷たさによる味覚の鈍化、アイス自体の苦味に混ざって飲ませやすくなります。
・錠剤編
ある程度の年齢・体重になると粉薬やシロップ薬では嵩が増すため、大人同様に錠剤へ切り替わっていきます。近隣の小児科の先生は「そろそろ錠剤を飲む練習をしましょうね」と時期を見て提案してくれているそうです。
ですが、見た目は飲めそう!と思っても実際に飲ませてみたらやっぱり難しかった、ということも。お薬によっては砕いたり、ハサミなどで割ることが可能なものもあります。飲めなかったときのために対処法を聞いておいてもよいのではないでしょうか。
~~注意~~
お薬の中には一部の飲みもの・食べものと混ぜると効果が落ちてしまったり、苦味が強調されてしまうようなもの、特殊な工夫がされていて割ったり砕いたりできないものが存在します。
お試しになる際はまずは薬剤師に確認を取るようにしてくださいね!
~さいごに~
お薬は、そもそも飲んでくれないことには治療自体が始まりません。
今回ご紹介したのは普段自分たちがお話ししているうちの一部分であり、ご家庭での食の進め方やお子さんの好みによってもアドバイスの仕方は千差万別です。
お子さまのお薬に限らず、大人の方でもお薬の飲み方で気になることがあればいつでもご相談ください。
個々にあわせた飲み方を一緒に模索させていただきます!
今回は以上です!
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