薬局ブログ 3/15 「チョコレートのちから」
なかなか終わらない緊急事態宣言、もう少しの辛抱ですね。
さて、昨日はホワイトデーでしたね。
緊急事態宣言の影響でバレンタインは楽しめなかった方が多いのでは?
そんなこともあり、自分はホワイトデーはイベントにかこつけて贅沢チョコをちょっと大人買いしてしまいました!
が、、甘くておいしい反面、カロリーが高く罪悪感に苛まれることもしばしば…。
今回はそんな罪悪感を軽くする(?)ため、チョコレートのプチ雑学の他に、近年注目されている健康に良い面についても綴っていきたいと思います。
今となってはコンビニやスーパーで気軽に手軽に購入できるチョコレート。
しかし、その歴史は長く、現在のような美味しい製品になるまでには数多くの試行錯誤がなされてきました。
まず、カカオの歴史は遡ること紀元前より始まります。
古代メキシコ(後のアステカ王国)ではカカオ豆は「神様の食べ物」と称されるほ貴重なもので、王族・上流階級でなければ手にできない品でした。当時は「ショコラトル」といわれるカカオ豆をすりつぶした液体にバニラやチリを加えたドリンクとして飲まれていましたが、甘味のある食材は配合されていなかったため渋み・苦味の強いものでした。ちなみに「ショコラトル」とはその味の通り、現地語で「苦い水」という意味なんだそうです。
カカオ豆は1500年代にスペインによるアステカ進攻を受けヨーロッパへと伝わります。以降、ヨーロッパ各国で改良されながらチョコレートやココアへと変化し、嗜好品としてのカカオ文化へと発展していきます。
ちなみに、今となっては身近な固形のチョコレートですが、これが完成したのは1847年のスイスでのことです。また、くちどけの良いミルクチョコレートへと改良されるまでに更に30年を要した言われています。
こうして見ると、チョコレートのお菓子としての歴史はまだ浅いのかもしれませんね。
さて、ここからが本題の栄養面です。
チョコレートと聞くと真っ先に糖分・脂肪分が思い浮かびますが、実は体に必要な鉄や亜鉛、カルシウムやマグネシウムといったミネラルのほか、ポリフェノールや食物繊維を豊富に含んでいます。
今回はその中でも、カカオに含まれる特徴的な成分であるカカオポリフェノール・テオブロミン・リグニンという3成分に注目したいと思います。
・カカオポリフェノール・
抗酸化作用を持ち、血管内の悪玉コレステロールの酸化を防ぐことで動脈硬化の予防が期待されます。また、近年の研究では血管をしなやかにしたり、血圧を改善するといった報告もあがってきており、今後の研究結果が期待されます。(※ホワイトチョコレートには含まれないためご注意ください。)
・テオブロミン・
「チョコレートを食べると眠れなくなる」などと言われることがありますね。確かにチョコレートにはカフェインが含まれていますが、実はその量は多くはありません。それよりもこの”テオブロミン”という成分が神経を落ち着かせたり、ストレスを軽減するといったリラックス効果を持つと報告されており、海外のホテルでは良い睡眠を取れるようにとベッドサイドに少量のビターチョコが「ナイトチョコ」として添えられていることがあります。
・リグニン・
カカオ豆に含まれる不溶性の食物繊維で、便のかさを増したり腸壁を刺激することで便通を良くする効果があります。カカオ豆は舌触りをよくするため、製造過程上なめらかな状態になるまでローラーですりつぶされます。溶けるという感覚が大きいため脂肪分が多いように感じますが、実は食物繊維が豊富に含まれているのです。
~おまけ~
「低血糖のときにはアメやチョコをたべなさい」とよく言われますね。
確かに、空腹を感じたり、集中力が切れるなー、程度であればアメやチョコで問題ありません。しかし、ふらつきを感じるほどの低血糖では急いで脳にエネルギーチャージをしなければならないのでこれらの食品は不向きです。
理由としては、飴は溶けるのに時間が掛かり、チョコレートはエネルギー源の大部分が脂肪のため、脳が使えるエネルギーに変換されるまでに同じく時間が掛かるからです。
脳にすばやくエネルギーをチャージするには”ブドウ糖”が必要ですから、ブドウ糖の入った食品やジュースをとるようにしましょう。
チョコレートもよくよく調べてみると優れた健康食品だと感じました。
今後もカロリーの摂り過ぎにはくれぐれも注意して、心にも体にも恩恵を得られるような楽しい食べ方をさせてもらおうと思います!
以上、今回はチョコレートのお話でした!
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