薬局ブログ 4/5 「うつうつしない生活習慣を作ろう」
新生活の始まりでもある4月。
入学・新学期・新社会人…と周囲の環境がガラッと変わる時期ですね。
新しい環境は得てしてストレスのかかるもの。
うまくストレスを発散しないと”五月病”とも言うように、気分が落ち込む時期が来てしまうかもしれません;。
今回はそんな時期を迎えないよう、今からどんなことに気をつければ良いのかをお伝えできればと思います!
まず始めに、気分の上げ下げに関わる重要な脳内ホルモンに「セロトニン」という物質があります。
セロトニンは脳内で合成され、”抑うつ”といわれる”気分を下げる働き”を抑えたり、イライラなどの興奮状態をコントロールするために重要な役割を担っています。
セロトニンは午前中、特に朝方に多く生成・活性化され、日が暮れると徐々に代謝され、「メラトニン」と呼ばれる睡眠を引き起こすための別のホルモンへと変化していきます。
しかし、過度のストレスや生活の乱れが続くとこのセロトニンが減少してしまい、気分が落ち込む・イライラしやすい・眠れない、などといった”うつうつしやすい状態”になってしまいます。
したがって、このセロトニンの働きを落とさないようにすることが心の健康を保つために大切となってきます。
・そもそもなぜストレスがセロトニンを減らすのか・
諸説ありますが、ストレスが加わると”副腎皮質ステロイド”といわれるストレスを緩和するホルモンの分泌が増加します。これは、外部のストレスから自分の身を守る上で大切な働きします。
しかし、一時的な増加であれば問題ありませんが、副腎皮質ステロイドの分泌が長く続くと脳へと影響してセロトニン神経を減少させると言われています。
・セロトニン分泌に良い影響を与える行動とは・
セロトニンの働きを整えるためには生活のリズムを整えることが重要です。
特に、朝日を浴びることでセロトニンの生成を促進してくれますが、きちんと起きるためには夜もしっかりと睡眠をとる必要があります。
現代の生活習慣では、日没後でも電気のついた明るい中で生活をします。ただ、あまり明るい中で過ごしていると目が冴えてしまい、体内時計を乱す原因となってしまいます。就寝時間に近付いてきたら明かりを少し落とす、テレビを消して視聴覚への刺激を減らすなどの工夫をして脳が休める環境を作りましょう。
また、近年の研究ではリズム感のある動きがセロトニンの活性化に繋がるといった結果が得られており、咀嚼やウォーキングによるセロトニン神経の活性化が報告されています。
このような結果を見ると、朝は起きて日に当たり、3食きちんと食べて適度に運動を、というのはなかなか理に適っているように感じますね。
・さいごに・
適度なストレスは交感神経を刺激して集中力を高めたり、パフォーマンスを上げるといった良い影響をもたらしてくれます。しかし、長期・過度なストレスでは逆に心身を害してしまいます。
また、生活習慣をどれだけ改善しても、そもそものストレス根源を解消しないことには解決につながりません。
悩んだ時、まずは自分にとってのストレスが何なのかを認識しましょう。
嫌なこと・ストレスを感じることを紙に書き連ねてみたり、その中で改善・解消できること、そうでないことに分けましょう。これだけでも少し心が軽くなりませんか?
もし解消できそうなものが全然無かったり、避けられない大きなストレス源があるのならば、敢えてそれらから逃げるという選択肢も私はアリだと考えています。
「我慢は美徳」と言われることもありますが、やたらに我慢してストレスを溜めすぎないしないようにしたいですね。
皆様の新生活が心も体も健康な、素敵なものになりますように!
今回は以上です!
0コメント