薬局ブログ 6/30 「ボディメイク②」


前回の予告どおり、ボディメイクのお話(後編)です!

今回は肥満の指数といわれるBMIと、運動によってどのくらいのカロリーが消費できるのかをお話していきます。


具体的な数字を多数出していますので、個々の目標設定としても役立てていただけると幸いです。



・BMIとは?

BMIとはBody Mass Index(体格指数)の頭文字をとったもので、体重と身長のバランスから肥満度を判定する国際的な基準のことを指します。

基準と計算式は以下の通りです。


<日本の肥満の基準>

  • やせ 18.5未満
  • 標準 18.5以上25未満
  • 肥満(一度) 25以上30未満
  • 肥満(二度以上) 30以上


<計算式>

BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)


これらから、25という数値が肥満のひとつの区切りとなっています。
また、標準体重は22とされており、日本肥満学会より「統計的にもっとも病気をしにくい体重」とされています。

(ちなみに巷で言われている”美容体重(見た目がスリムな体重)”はBMI:20という情報が散見されますが、これと健康面とを結びつける情報は見つかりませんでした。)


しかし、ここで注意していただきたいのは、BMIは体重と身長だけを見た指標のため、体脂肪率や筋肉量は考慮されていないということです。


それではここに、脂肪と筋肉についての情報を足していきましょう。



・脂肪と筋肉について

脂肪と筋肉の重さを比較すると、筋肉のほうが重いとご存知の方は多いでしょう。
ではどのくらいの差があると思いますか?


答えは、筋肉のほうが1kgあたり約200cm3小さい、となります。


体重50kgの女性の例で考えてみましょう。

女性の標準的な体脂肪率は20%~30%未満ですので、仮に体脂肪率30%の方が25%まで減らすことができた場合、同じ50kgのままでも約500cm3の体積が減ることになります。

これはペットボトル1本分の体積ですので、プロポーション的にはかなり貢献度ではないかと感じます。

つまり、体重が変わらなくても体型を変えることは可能なのです。



SNSやネット上では体重を減らすことに重きを置かれがちですが、体重を落とす=食べないという発想に繋がりやすいと感じます。

ですので個人的にはこっちの考え方のほうが健康的じゃないかなー、なんて思うところです。



・運動とカロリー消費量


最後に、「じゃあ、何をしたらいいんだー!!」という問いに対して、代表的な運動と消費カロリーについて話を進めていきたいと思います。


消費カロリーを計算するには”メッツ”と呼ばれる運動強度を示す指標が用いられます。

安静時を1メッツとしたとき、各種運動にはそれぞれ安静時の何倍のカロリーを消費するかの目安が決まっています。

例えば散歩なら3.5メッツ、水中散歩は4.5メッツ、ジョギングでは7メッツとなっています。
  (参考 国立健康・栄養研究所 改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」


この数値を以下の式に組み入れることで消費カロリー計算することができます。

消費カロリー = メッツ × 体重(kg) × 運動時間(時) × 1.05


仮に、60kgの方が毎日1時間の運動をすると決めましょう。
体脂肪1kgを消費するのに約7200kcalが必要ですので、体脂肪1kgダウンを目標とするならば、散歩なら約1ヶ月、ジョギングなら約2週間で達成することができます。



こうやって具体的な数字で目標を立てると、なんだか頑張れそうになりませんか?

ただここで注意したいのは、体脂肪1kgが燃えても体重が1kg落ちるわけではありません
頑張ったぶんは筋肉としても変換されるので、体重という数値に左右されず体型に注目してあげてくださいね。



・最後に・


筋肉はどんなに歳をとっても育てることができるといわれています。

何事も、楽しむためには体力・筋力が不可欠です。


コロナ渦で体力の低下を感じる方が多いように見受けられますが、身近な散歩道や階段をうまく利用して維持できるといいですね。



長くなりましたが、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

地域に根差す:シーガル調剤薬局

鎌倉市材木座に立地する「シーガル調剤薬局」です。 地域住民の方々の「健康情報拠点」となる事を目指しています。 当薬局は、厚生労働省施設基準「健康サポート薬局」・「地域連携薬局」として受理されています。 神奈川県薬剤師会「くすりと健康相談薬局」の認定も受けています。 病気を抱えている人でなくても、健康情報の発信基地としてご利用下さい。

0コメント

  • 1000 / 1000